2005年11月24日

追手

 俺がさゆりを、ああ、トランペットの名前だ、こいつを吹いてたら、向こうから落ちつき無く歩いてきたんだ、そいつが。歩くリズムが機械みたいに一定で、タッタッタッタッて。メトロノームみたいだったよ。そんで斜め下を見て、こう、膝を曲げずに脚をまっすぐ前に出して歩く感じだ、異様だろう? でさ、晴れてんだ、カンカン照りなのに傘持って。それを両手ごと左右に振りながら歩いてんだ。そうそう、大げさにやるとそんな歩き方だ。腰がひけて猫背でさ。
 で、俺が「IN THE STAR,IN THE HEVEN」のメロディを吹いたら、首をこう、クッと上げて俺の方を見たんだ。びっくりしたよ。でもちょっと俺も嬉しかったから、アドリブを披露したんだ。そしたら急に睨んでる感じになってさ。怖かったよ。でもまあ、俺の方へ向って歩いてきてるわけでもないし、続けて吹いてたらそのまま行ってしまったからね、何ということはなかったんだけど。
 警官A「やはりLGですか」
 警官B「そのようだ」
 なんだえるじーってのは。
 警官A「その歩いていた青年の名前です」
 そいつがなんかしたのか知らねえが、それよりなんで俺がそいつのことを見たってことを知ってるんだ、そいつはただの通りすがりでそのとき以外俺は見たこともないし、はっきり言って迷惑だよ。
 警官B「それはいつのことでしたか?」
 ええ? 一月くらい前じゃないか? ……ええと、そのあと孫がハロウィンだって言ってたかな、、、確かそうだったと思うが
 警官B「間違いない。行くぞ」
 警官A「ご協力ありがとうございました」
 あ? おい待てよ! そいつが何したんだ!

 ・・・まあどうでもいいか。なあさゆり
posted by LG18 at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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