仕事(バイト)について、以前は某大手スーパーのレジをやっていたのですが、非常に無気力でした。3年(だったかな?)も続いたのは一重に上司が甘かったからですな。
そのとき、仕事が嫌な理由は、自分は働くこと自体がもともと嫌いな人間であることと、レジという極めて狭い空間に長時間拘束されること、常に客の視線にさらされる対象であること(による緊張)等だと思っていました。
いま、本屋に勤めて半年経ったぐらいでしょうか。以前に比べれば比較にならないほどうるさい上司と厳しい店のもとでも辞めない理由は、確かにレジ業務が一切なくて上に挙げたことから開放されるというのはありますが、一番の理由は「頭を使わなくて良い」ということにあると気付きました。
以前にも書きましたが、私の主な仕事は雑誌等の付録をくむことです。およそ仕事というものは全てそうですが、ナメてはいけません。相当の量(他店では考えられないようなものまでことごとく紐くくりさせられる)を限られた時間でこなさなければうるさいので思っているよりはハードです。指先の皮も爪もボロボロです。加えて結構肉体労働もあります。前の仕事に比べて、肉体的に数段ハードです。上司がうるさい(だけでなくうっとうしい)ことを考えると精神的にもハードでしょう。でもこの仕事は頭を使わなくて良い。頭はボーっとしていても、手さえ速く動かせば、しかられるようなことにはならない。たまの接客は自分を働いてる気にさせてくれます。非常によろしい。
うるさい上司によく言われます。「考えろよ」と。でも先日店長に言われました。「考えるな」と。どういう意味か聞き返したら、「考えなくてもこなせるレベルにまで到達しないと、遅い」ということだそうです。「息をするように仕事ができるようになれば、失敗はない」と笑ってました。私はこういう風に説教された方が身に入りやすいですけども。
その日の仕事が終わった後店長に、さっき言ったことの意味がわかったかと聞かれました。「ハシモト弁護士がなんであれだけ喋れるか分かるか?」「考えてないからですよね」「そうや。何も考えてないからあんだけ喋れるんや。おつかれさん」
テレビをつけたら鳥越俊太郎という人が小泉首相について同じことを言ってました。それを淀みなく喋ってるあなたもまた視てるこちらからすれば。
かくいう私も同じです。仕事をするのに、つゆどんの記事を書くのに、日々を生きていくのにいちいち何も考えてません。(私の場合は)考えてられません。それは作為がないという意味ではありませんが、あったまどフリー、全てはおもむくままに。ナイスパスをもらったとき、体が反応するか、はたまた特技のボーンヘッドで見過ごすか。
だから多分私には飲食店のバイトとかは務まらないですね。
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