2006年07月15日

そりゃあ私にだって

 中田英寿の引退に伴って、インタビューやらメッセージやらをよく耳にします。私はこれまでとくに興味が無かったので、彼が言っていることの中身を知らなかった。でもそれは意図して聞いていなかった、つまり「伝わってこなかった」ということが、言動を聞いていて分かりました。中田の真似して「旅行しようと思います」とかコメントするヒマ人LG18ですこんばんわ。博多とかいいかも。

 私に限らず、同じサッカー選手の中にも伝わらない人がいるそうですが、その原因は何でしょう? 伝わる力(=伝達力、とでもしておきましょうか)は、発信力と受信力の合計であることは明らかです。発信者(話し手や書き手など)があーうー言うてたら伝わるものも伝わりませんし、受信者(聞き手や読み手など)の方で興味がないとか、能力が足りないとか、その他何らかの障害があれば、やはり伝わらない。
 中田の場合は頭が良いから、受信者の方が理解できていないのだろう、というのが一般的な見解(イメージというか偏見というか)のように思われます。でも私が聞いた限りでは、そうではない。

 喋り方に問題がある。

 公式サイトのメッセージを読む限りでは、ほとんど抵抗なく受信することができる(それはもちろん、他人に作為を求める度合いが少ないからでもあるが)。ところが、インタビュー等で聞くと、「ああ、この喋り方で精神論を指示・強要されたら退くなあ」と。
 断っておきますが、中田が悪いと言いたいわけではありません。伝わらないというのは発信者と受信者のミスマッチ、つまり双方に原因があるというのが私の考え方です。どちらか一方が悪いという発想は、短絡的過ぎる。現に伝わっている選手だっているわけですし。
 主張としてはごくシンプルです。「もっと全力でやれ。それでもプロか。怪我とかビビってんじゃねえ。怖いなら辞めりゃ良い。」この内容が理解できない大人は、残念ながらプロサッカー選手としてはとてもやっていけない。受け入れられるかどうかの問題です。主張自体は非常にもっともである(から私個人は基本的に賛同している)が、例えば、自分は常に全力でやっていると信じて疑わない選手がいたとすれば、これは無視するしかない。これは中田からすれば「伝わらなかった」となる。そこでひとつキーになるのが「言い方」です。
 ものはいいようとも言われるように、同じ内容であっても言い方ひとつで伝達力はまったく変わってきます。もちろん受け手はそれぞれ別個の人間だから、一概に「伝わり易い言い方」の模範があるわけではありませんが。
 ただ(少なくとも関西の人には分かってもらえると思うんですが)、あの話され方は、すごく人を見下したような物腰に見える(口調もそうだが、目が特に気に食わん)。その気がないということは、今回多くの言動に触れて分かりましたが、それは私が枠の外の人間であるからで、中にいて、しかも直接言われたら、どうでしょう。宮本とかは本当に偉いと思いますよ。私は。

 先に書いた内容と矛盾するように思われるかもしれませんが、伝わらなかった結果に対する「責任」は、原則として発信者にあると思います。要するに何とかして伝えるか、あきらめるか。
 中田氏が分かっていないとは考えられませんが、伝わらない伝わらないというばかりでは、状況は悪化こそすれ改善しません。W杯が終わって、一連の言動を振り返って、本当に伝えたい人間の態度だったのかどうか、再度検討しても良いんじゃないか。誰にだって言い分はあるんだ。相手の「誇り」にも配慮してはどうか。決して媚びへつらえと言うわけではないけど、あんな上司だったら会社辞めるよ。
 そう思うのは私だけでしょうか。
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